目には見えない体に感じるバリアフリーもあるのをご存知でしょうか?

バリアフリー(Barrier free)とは、対象者である障害者を含む高齢者等の社会的弱者が、社会生活に参加する上で生活の支障となる物理的な障害や、精神的な障壁を取り除くための施策、若しくは具体的に障害を取り除いた事物および状態を指す用語である。

(ウィキペディアより)

皆さんがよく聞くバリアフリーとは、室内の段差がなかったり、スロープでお家に入れたり、

手すりを設けたりと物的に、目に見える障害を取り除いている状態ではないでしょうか。

しかし目には見えない体に感じるバリアフリーもあるのをご存知でしょうか?

それは、「温度差のバリアフリー」です。

 

日本の住宅でよく見られるのが、家族がよくいる居室などはボンボンあったかくしているけど、廊下などに出ると、とてつもなく寒く感じる、脱衣室が寒くてお風呂がつらい、夜中のトイレが寒くてつらい・・・。など・・・。これはまさに今問題になっている室内で起こるヒートショックです。

温度差が激しかったり、体調が良くないなど酷くなると血管が急に収縮したり血圧が急上昇したりとそれが原因で心筋梗塞や脳卒中など深刻な事故につながってしまいます。特に温度に対して鈍感になってしまう高齢者に多いようです。

なんと驚きかもしれませんがそのような事故は、交通事故の約3にもなる結果が出ています。車がどんどん安全になって生きてる今、その差はどんどん広がっていってしまうのではと危惧するところです。

先進諸外国は、ヒートショックが起きないように全館暖房は常識だそうです。

日本はというと居間など家族が常時いるところだけ暖房する局所暖房が常識です。

こんな国は日本だけのようです。

しかし時代は変わりました。みんなもようやくこの問題に気が付いたようです。

家はただ建てるだけではなく、断熱性・気密性に力を入れないといけないということ、そして計画的に室内空気を循環させ、家中どこに行っても温度差が少ない気持ちいい空間でなくてはいけないのではないかということを。。。

それが「温度差のバリアフリー」です。住宅もどんどん性能を上げ、家の中では起こってはいけない事故を減らしていかなくてはいけません。

本来住宅とは家族を守るものなのですから・・・。

笑顔で気持ちよく長生きしたいですものね。