暖房と結露

暖房器具を使うと、使わない場合と比べて非常に結露しやすくなるのですが何故ですか?という話を聞きます。
暖房器具を使う場合、ほとんどのケースで結露とは無関係ではいられません。ここでは暖房と結露の関係性と結露を予防するための方法などについて分かりやすく説明していきます。

そもそも結露とは何でしょうか?
結露というのは、空気が冷やされる事で空気の飽和水蒸気量が減少することで、空気中の水分が飽和量を超えることで、超えた分が空気にためておけず水になってしまう現象です。

窓に結露ができやすい理由は、窓が外の空気と触れているため温度が低く、窓と触れた空気が急速に冷えて飽和水蒸気量を超えるために窓に結露するのです。
ただし、結露は必ずしも窓だけにできるのではなく、壁や床などにもできるおそれはあります。

暖房を使う事で結露がひどくなる理由というのは「エアコンが乾燥する理由」と同じです。

暖房を使って空気を暖めると部屋の飽和水蒸気量が増加します。つまり、空気が含むことが出来る水蒸気の量が増加するのです。
通常、私たちはそれを「空気が乾燥した!」と感じます。

そのため、加湿器を使って水分を空気中に補給して湿度を上昇させます。また、石油ファンヒーターストーブ)やガスファンヒーターなどを使う場合、灯油やガスの燃焼時に水蒸気が発生しています

こうした暖房や加湿器によって空気中の水蒸気の絶対量が増加します。これによって、その後室温が下がったときに、結露が生じてしまうのです。

でも、冬場に暖房使わないのは無理だし、加湿器を使わないと空気が乾燥して風邪をひいたり、お肌が荒れちゃう。というご意見もあるでしょう。もっともです。

暖房を使いながらも結露を予防する方法はいくつか方法があります。

1.輻射熱型の暖房器具を使う

輻射熱を利用するタイプの暖房器具は、室温自体を上昇させるものではありません。
そのため、室温があまりあがることがないので、過度な加湿を行う必要もなくなります。結果として結露が生じにくくなります。

輻射熱型の暖房器具は「床暖房」「ホットカーペット」「オイルヒーター」などが代表的です。

2.空気の入れ替えを行う

スーパーウォール工法で建てた住宅は気密性が高いため、すきま風が入らず暖かい反面、屋内と屋外との間での空気の入れ替えがあまり行われません。
そのため、計画的な換気が必要になってきます。

室温を下げず、換気が行える『エコエア』は大変優秀な換気扇です。

3.窓をペアガラス&サッシを樹脂タイプに変更する

結露が一番ひどいのは窓部分のはずです。
なぜなら、窓は外気と触れることで温度が低いからです。
窓をペアガラス・トリプルガラスにして、サッシ部分がアルミではなく樹脂タイプのもの(断熱性能の高いサッシ)にすることで結露をかなり防ぐことができます。

 

これから家づくりを考えている方は一生の問題ですので、不快な結露とは無縁の快適な住宅を選択していただきたいです。

 

(有)長島建設
長島清貴