家の断熱性能について考えよう。

国土交通省の推計では、今ある家の約4割が断熱材が入っていない状態です。

逆に次世代省エネ基準を満たしている家は5%しかありません。

残りはチョー緩い省エネ基準に適合した家です。

 まぁ~極端に言えば『冬寒くて、夏暑い家』がほとんどですね。

この家では、『結露』が起こりやすく、それに伴いカビ・ダニも発生しますし、当然光熱費もかさみます。

それにヒートショックが発生しやすく健康にも害がありますね。

 

皆さん家はどうでしょうか?

 

今お住まいの家の不満のひとつではありませんか?

 

国からの補助金では、新築に『地域住宅グリーン化事業』や『ネット・ゼロ・エネルギーハウス支援事業』

リフォームでも『断熱改修』について補助金が出ています。

また、断熱改修先進国ドイツでは、2050年までに全住宅を高断熱住宅にすることを計画しています。

 

家の断熱性能を良くしたときのメリットが沢山あります。。

まず、『寒さと温度ムラの解消』です。

皆さんの家では、冬場の室内でファンヒーターやストーブの近辺は暖かく、

ちょっと離れると寒く、窓の近くも『コールドドラフト』現象で寒さを感じませんか?

それと天井付近と床付近も温度差が15℃位あります。

暖房をしている部屋としていない部屋では5~10℃位ありますね。(ヒートショックの原因)

 

それと、『体感温度』が変わります。

体感温度とは、実際に感じる寒さ・暑さのことです。

例えば、同じ気温でも風の有無で涼しく感じたり、寒く感じたりしますよね、それです。

室内でも同じコトで、断熱性能が悪ければ天井・壁・床の温度が低く、20℃の室内でも15.4℃にしか感じませんが、断熱性能がよければ20℃の室温で19℃と暖かく感じます。

体感温度が高ければ身体の負担も小さいですよね。

一般的な住宅 高断熱・高気密の住宅
体感温度 15.4℃ 体感温度 15.4℃

 

そして最近の異常な『夏の暑さ』対策ですね。

エアコンをかけても全然冷えない!トイレに行けば汗だく!そんな声も聞いています。

確かに冬と一緒で、断熱性能が良くないと冷やした空気が逃げてしまいますね。

それが解消できます。

最後に、『結露』の発生を抑えます。

空気は水蒸気を含んでいて、温度が高いほど水蒸気を多く含むことが出来、冷たいものに触れると含める量が

急激に減り水蒸気が水滴になって現れます。

身近な例では、お風呂から出ると洗面化粧台の鏡が曇りますよね。

『結露』が発生するのは、暖かい空気と冷たいものの境界線で発生します。

断熱性能が良ければこの現象が改善されていくと思われます。

 

最後にとても重要なことは、家の『気密』です。

気密とは、家に侵入してくる隙間風をいかに防ぐかと言う事です。

気密が悪ければ、せっかく暖めた空気が外に漏れてしまい、光熱費も多くかかってしまいます。

逆に気密がよければ暖めた空気が外に漏れずに光熱費も安くすみます。

そこで、この『気密性能』が良いことによって『計画的な換気』も可能になります。

一般的な住宅 高気密・高断熱住宅

上の図のように空気の流れが計画的に出来るので、家の中や部屋の中も2~3℃の違いに

なるので、今までお話したことが解消されます。

 

断熱性能だけを良くした住宅はどのメーカーも出来ますが、『気密』を良くする事は

構造上、職人の腕の問題もあり中々出来ていないようです。

 

これから『住まい』を建てることをお考えの方は、これらのことをよく考えて

建ててから『失敗した!』とならないようにしてください。

 

記事提供 : アソビエ埼玉 共栄建築 河住