『COP』『APF』の違いについて

COPは「冷暖房平均エネルギー消費効率」、APFは「通年エネルギー消費効率」のことで、いずれもエアコンの省エネ性能を表す値として使用されています。車で例えれば燃費のようなものに当たりますが、APFの方がより実使用に近い条件で計算した通年での省エネ指数です。

 

COPは「成績係数」と呼ばれ、1kWの電力を使用して、どれだけの冷房・暖房効果が得られるかを示す指標で、COP値が大きいほど冷房・暖房運転時の消費電力は少なくなり、つまりは省エネ性能が優れていることになります。

ただし、COPは一定の温度環境下における効率しか示せません。実際にエアコンを利用した場合の冷房・暖房能力や消費電力は、その時の室温や外気温によって大きく変動するため、常にCOP値も異なります。

そこでCOPに代わる省エネの基準値として採用されたのが、APFという指標です。

2006年9月に改正された「省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律)」にて採用されてから、現在はほとんどがその指標として扱われています。

日本工業規格(JIS)で定められてる規格に基づいて運転環境条件を定め、その条件の下で1年間エアコンを運転した場合の運転効率を示します。

エアコンの場合、1年間でどれだけの電力を消費したかを「期間消費電力量」として算出し、エアコンが1年を通じて冷房・暖房して熱量の総和(=室内側空気から除去する熱量及び室内側空気に加える熱量の総和)をこの期間消費電力量で割ることでAPFが求まります。

 

家電量販店に行けば、各エアコンのAPF値が表示されています。APF値が大きいほど冷房・暖房時の消費電力が少なく、省エネ性能が優れていることになるため、省エネ性能に優れるエアコンを購入する場合は、カタログ・店頭などでAPF値を比較して、よりAPF値の大きい製品を選びましょう。