【平成23年】東日本大震災
【平成27年】関東・東北豪雨(鬼怒川決壊)
【平成28年】熊本地震
ここ数年で起こった、大災害。
被災された方だけでなく、日本中が衝撃を受け、悲しみに包まれました。
テレビに映し出される被災地の光景。
《家が崩れる》 という恐怖と失望感が伝わってきました。
倒壊する家とほとんど損傷の無い家、流される家と流されない家。
同じ被災地にあっても、明らかな被害状況の差も目の当たりにしました。
「あの残った家はどこのハウスメーカーなのか、災害に強い家を建てたい。」
これまで家づくりにおいて、価格やデザイン・ 間取りを重視していた方も、
性能に目を向けてくれるようになりました。
『耐震住宅って安心?』
『この家は耐震住宅ですよ』と言えば、“良い家” のように思えますが、
現在の新築住宅は建築基準法の耐震等級1~3を満たしています。
また、大手ハウスメーカーなどでは、耐震等級1は一般的ではなく、
耐震等級2~3を標準化しています。
つまり、これからは耐震住宅=普通の家となると言えるでしょう。
スーパーウォール工法の家も耐震性に優れた家だと言えます。
耐震等級とは?
耐震等級1=建築基準法
・数百年に1度発生する大地震、
東京では震度6強~7程度の地震力に対して
倒壊・崩壊しない程度。
・数十年に1度発生する地震、東京で震度5強の
地震力に対して損傷しない程度。
耐震等級2=耐震等級1の1.25倍
耐震等級3=耐震等級1の1.5倍
『耐震と制震と免震』
では、地震に強い家って何?
耐震・制震・免震の違いを見てみましょう。
耐震住宅・・・地震に耐える住宅
普通の地震ではほとんど損傷がなく、大地震では倒壊しない程度の損傷
地震の揺れは直接建物に伝わる。
制震住宅・・・揺れを軽減する住宅
普通の地震では大きな損傷が無く、大震災では建物内部でエネルギーを吸収
地震の揺れは直接建物に伝わるが、2階以上では軽減される。
免震住宅・・・揺れを伝えない住宅
普通の地震では大きな損傷はなく、大地震でも地震のエネルギーを伝えない構造
地震の揺れは直接建物に伝わらない。
単なる耐震住宅は普通の家。
地震に強い家は制震へ
『制震、代表的な装置』
A:粘弾性体フレーム内蔵型
B:オイルダンパー設置型
C:制震テープ
※赤色が地震エネルギーを吸収部材です。
AとBは住宅の壁の中、数カ所に設置するもので、Cは住宅の外壁全体と間仕切り壁数カ所に設置します。
『AとBの課題』
AとBの制震装置(工法)には課題があります。
【設置箇所が少なすぎる】
制震が出始めた時は1棟あたり10基以上設置が当たり前でした。
しかし、コストの削減や、筋交いとの共存ができない等の理由から設置個数が削減されがちです
【耐震工法との共存】
今、新築住宅のほとんどは耐震等級2~3です。
その、耐震等級を確保するためにほとんどの壁に筋交いが入っています。
筋交いと共存できない制震装置を設置できる壁がないのです。
=耐震と制震が共存できない
【理想的な配置ができていない】
建物倒壊の原因に“ねじれ”があります。
これを防ぐために制震装置の配置バランスを良くする事でねじれを小さくします。
ねじれの大きい外周部に制震装置を設置することで、より大きな効果を発揮しますが、
一般的な制震ダンパーは内部間仕切りに施工するものが多く、バランスよく配置することが困難です。
本来あるべき設置位置
課題を抱えた現実
【断熱材との共存】
制震ダンパーを設置することで、十分な断熱スペースをとる事が難しい場合もあります。
『制震テープ工法という選択』
㈱LIXILのSW(スーパーウォール)工法では制震テープを採用しています。
外周部の柱・間柱・横架材に設置するので、
断熱材や筋交いに干渉せず、効果的な設置が可能です。
スーパーウォール工法自慢の高気密・高断熱に制震をプラスする画期的な工法です。
結露に強い耐震・制震住宅をお勧め致します。
(関連記事:地震に強い家は、ずっと強いとは限らない?)
【設置範囲】赤色
【断熱材との共存】制震装置:赤色
耐震等級・制震・断熱、どれも諦めたくない住宅性能です。
バランスよく取り入れ、安心して暮らせる家づくりをご提案致します。
当社ブログページの “家づくりテキスト” で、この制震テープ工法の耐震実験を紹介しています
http://blog.livedoor.jp/nakajimakoumuten/
【耐震住宅は、繰り返し襲ってくる地震に耐えられるのか?】をご覧下さい!