住宅の湿気対策はなんといっても換気です

長島建設_湿気対策過去に弊社にて手がけた新築住宅でこんな出来事がありました。
時期は年末、外は凍えるような寒さ、建物は高気密高断熱が売りのスーパーウォール工法、建築用の投光器を点けていたこともあり、室内はそこそこの暖かさ、クロス工事完了直後、なんと窓という窓が全て結露しているではありませんか!

正直、焦りました。

「無結露が売りの住宅なのに・・・」

原因はクロスを張る際の糊でした。

糊に含まれる水分が蒸発して、結露してしまったのです。

そこで、すぐに24時間換気を稼働させたところ翌日には結露は消えていました。

安心してお客様に引き渡すことができ、現在も結露や、梅雨時期の湿気に悩まされることはないようです。

では、なぜ一日で結露が消えたのでしょう?

それは、建物の気密が良く(C値0.3)換気が計画通り出来たからなのです。

気密を良くし、吸気と排気をバランスよく配置する事で、建物の隅々まで空気がよどみなく換気出来ます。
気密が悪い建物で換気しても換気扇と一番近い隙間の間で空気の対流が起きてしまい、建物全体の換気は出来ません。
よって、排気しきれなかった空気に含まれる湿気が結露を起こし、カビの発生などにつながってしまいます。

どんなに高性能な換気扇を導入しても、建物の気密が悪いと無用の長物になってしまいます。
換気扇は後から設置できますが、気密工事は建築中、しかもかなり早い段階でしか出来ません。
建物の湿気対策はまずは気密工事からですね。
気密の良さは職人の丁寧さが生み出すものであり、お金はかかりません。
これから建てるお客様は気密性にこだわり、必ず気密測定をしてください。
理想はC値0.5以下でしょう。