スマートハウスとパッシブハウスの違いをご存知でしょうか?

渡辺忠雄工務店_パッシブイラスト最近ではパッシブハウスの認知度もだいぶ上がってきましたが、大手ハウスメーカーが盛んに宣伝しているのは、スマートハウスが多い時期もありました。

それでは、スマートハウスとパッシブハウスの違いをご存知でしょうか?

簡単に説明しますと、スマートハウスは太陽光発電システムや蓄電池、スマートメーターなどの機器を設置して、省エネルギーを目指す住宅です。
一方パッシブハウスとは建物そのものを断熱強化し、自然の風通しや日陰をつくって省エネルギーを目指すものです。

どちらも省エネルギーを目指しているのですが、住み心地という点から見るとパッシブハウスの方が快適です。
スマートハウスの方はそこそこの断熱でも太陽光やその他の機器で断熱性能を補います。
ということは、何となく機械で省エネルギーや快適さを維持しているといえます。

一方、パッシブハウスはサッシや断熱材に重点を置いていますので、いろいろな機器は必要ありません。
家そのもので通風や日陰で快適さを維持しています。どちらが人間にとっていいのかはわかっていただけると思います。

パッシブハウスは、スマートハウスのように簡単ではありません。
断熱材や窓ガラスの種類の選択から地域性、通風計画、太陽の日差しから影をつくる遮熱、実際の施工精度など、たくさんのことを考慮して建築する必要があります。

家を建てる場合に冷暖房は必ず必要ですが、そうかといって冷暖房器具をたくさん使い電気を浪費する時代ではなくなってきています。
少ないエネルギーからゼロエネルギーへと時代が変化してきているのです。

日本ではスマートハウスを知っている人が多いかも分かりませんが欧米ではパッシブハウスが主流です。
日本の住宅は家の断熱化という面では欧米諸国にかなり遅れをとっているというのが現状です。

そういう状況の中で家づくりを依頼する先の選択が重要になるのですが、間違っても冷暖房を切ったら一気に寒くなる、暑くなる、命の危険がある、結露が出る、カビダニが出る、不快という一昔の家をつくることだけは避けてください。