「つながりの家」は都心の古くからの商店街に抜ける小道にあります。
オーナー様のご実家の一部を小さく切り取った敷地に建っています。

小道ではありますが、商店街やその先の駅へと続く通勤路であり、人通りが多いので、プライバシーや喧騒から道に対して閉じつつ、光や風が通るようにすることが求められました。
正面から玄関を隠しつつ、いわば小さくかわいらしい喫茶店のような雰囲気で、
住宅っぽさを消して商店街の中に溶け込むようにしました。

背後にあるご実家の母屋との “つながり方” とにぎやかな通りとの “つながり方” に配慮しながら、都心の狭小住宅でありながら、家の中に一歩入れば、気持ちの良い、安心してホッとできる住宅を目指しました。

小道から母屋へつながる通路は、母屋の庭の延長でもあり、子供たちが安心して遊べるコートを兼ねています。
そのつながりのために、一階にリビング・ダイニングを配置しています。リビングの一部にお子さんのプレイスペースも設けました。

小道に面した南面を閉じつつ、1階のリビングに光を取り入れて、空が清々しい空間を作るために階段と一体の吹き抜けを玄関に隣接させています。
これが、１階と2階のつながり感も持たせることができて、実際の狭小さより広く大きく感じることができます。

バルコニーも通常より奥行きを深く取ることで、狭小住宅にありがちな狭いバルコニーにならないようにしています。ちょっと広くするだけで、ゆとりが生まれてせせこましい感じを受けないように配慮してます。

家の中の壁は当社標準仕様の漆喰、床は無垢材です。
屋根には太陽光パネルを載せ、ゼロ・エネルギー住宅となっています。